飛ぶ鳥

飛ぶ鳥がいろんな感想書きます

2021年個人的おすすめソング

今年も個人的なおすすめソングを紹介します。昨年も一応書いているので是非。

毎年書けるように努力をしていきたいと思っている中での2年目です。

今年、2021年が終わることにびっくりしながら慌てて書いているので文章構成がガチャガチャだと思いますが気になったところだけでもぜひ読んでいただけると嬉しいです。

 

 

2021年個人的おすすめソング

ビッグジャンボジェット/梅田サイファー(OSCA,KennyDoes,KOPERU,ILL SWAG GAGA,ふぁんく,テークエム)

この曲との出会いは実にシンプル。この曲がリード曲となっているビッグジャンボジェットを購入して聞いたのが大きい。初めて聞いたのは梅田サイファーANNで紹介された時だった気がするがアップテンポな曲なのだが夜中だったので眠かった記憶の方が大きい。

ちゃんと聞いてからののめり込み方は1,2を争う楽曲だった。Hookの中毒性も

然り、全員のアップテンポなバースも個性的でおもしろい作品である。

一番好きな歌詞はやはりここである。

あの歩道橋の上で会おうぜ兄弟 そんでもう一つ上で遊ぼうぜ大空へ

この部分は前々作のアルバム「NEVER GET OLD」収録の「Never Get Old」からのセルフサンプリングとなっている。梅田の歩道橋が彼らの出発地点であり、そこから有名になっていくのを端的かつテーマである空とかけたフレーズになっており、サンプリング元とは異なり、アップテンポになることでまた違った雰囲気が感じれる。

この曲がアルバムの一曲目にくることでハイな開幕を迎えることの作品となっている。

他人のそら似/乃木坂46

乃木坂46の結成10周年を記念して作られた楽曲。今年の全国ツアー中に発表され、ダンスでは27枚目シングル「ごめんねFingers crossed」までの表題曲のダンスが盛り込まれている。個人的には一昨年のドキュメンタリー映画「いつのまにか、ここにいる」の主題歌「僕のこと、知ってる?」との対比のような曲になっている。

まず他人のそら似についてであるが、

他人の空似 血筋のつながっていない者が偶然によく似ていること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

となっている。おそらくこの作品中ではこの意味をだいぶ拡大解釈してどこかで見たことのあるような目を引かれるような人という意味合いで使われている。

ストーリーとしてはレジの前にいるひとをどこかで見たことのある気がする。この人は一体誰なのだろうという一瞬を描いている。

この曲の解釈は人の数だけあるだろうが、個人的な解釈としては乃木坂メンバーを客観的に描く作品なのではないかと思っている。この点が「僕のこと、知ってる?」との対比になるのではないかと思っている。

この後の考察は別でしようと思う。

とりあえず、この曲は10周年を迎えた乃木坂46を象徴し、特徴づける楽曲となっているのでぜひおすすめしたい。

君に叱られた/乃木坂46

28枚目シングル表題の楽曲。センターは4期生賀喜遥香が務めた。これで12人目のセンター誕生となった。

賀喜といえば4期楽曲の曲『I see...』のイメージが大変強い。そこでの活躍からの今作センターという側面が大きい。

9月2日21時にMVが公開された。MV監督が語った今作のテーマは「現代のシンデレラ」である。

今作の監督は『新しい世界』『世界中の隣人よ』などで何度かMV制作を担当された横堀光範が担当している。いずれの作品も世界観、ストーリー性を大切にした作品である。今回もストーリーが明確になっている。

要約すると、あるホテルで開催される映画賞の授賞式。そこにあるはずの新人女優シンデレラ賞のトロフィーが何故かない。運搬を担当するはずの遠藤さくらが忘れてしまったのだ。そんな中早上がりをしており、唯一届けることができる賀喜遥香。親友のピンチを救うためにトロフィーを持って駆け出していく。刻一刻と開始が迫る授賞式。果たして間に合うのか?っていう感じ。

がっつり解説していくと、舞台は高山演じる小説家が執筆している薄暗い部屋からはじまる。『灰色で飛べない鳥たち。』と綴られ、パーティ会場の中央に鎮座するダチョウである。場面は変わり、ホテルで開催される映画賞の授賞式。そこにあるはずの新人女優シンデレラ賞のトロフィーが何故かない。

運搬を担当するはずの遠藤さくらが忘れてしまったのだ。そんな中早上がりをしており、唯一届けることができる賀喜遥香。親友のピンチを救うためにトロフィーを持って駆け出していく。授賞者が集まり始め、新人女優賞を獲得した齋藤飛鳥も会場に現れた。授賞式が始まり、登壇する受賞者たち。一方、路上でもう間に合わないと立ち尽くしてしまう。そんなとき、冒頭に登場した小説家が「飛んでみたい?それなら、走ることだよ。」と語りかけてくる。次の瞬間、ガラスの靴のトロフィーを抱え走っていた賀喜の姿は全身が水色のドレスにつつまれ、現代の「シンデレラ」と変身したのだ。逆行する車をかき分け進んでいく。そして、その背中には翼が生える。

19時を少し過ぎた頃、遠藤のもとに賀喜が現れる。授賞式メインにはなんとか間に合った!

飛鳥の元へ行き、そのガラスの靴を差し出す。が、今日の主役はガラスの靴を友人のために届け切った賀喜だと言わんばかりに彼女の

右手をあげる飛鳥。会場は拍手喝采となる。

小説家が置いていった「乃木坂46」と書かれた原稿。

舞台は戻り、タクシーの上に立つ賀喜

このようにして物語は閉じられる。

作品について

この作品には大きな対立構造がある。新人女優シンデレラ賞を獲得した飛鳥と、スタッフとして親友の窮地を救うために動き出す賀喜。

文字通り、飛鳥の象徴は飛ぶ鳥であり、賀喜の象徴は飛ぶことはできないが走ることに関しては長けているダチョウとなっている。

二人の衣装も赤と青で対照的な印象になっている。

シンデレラのような成り上がりストーリーとなっているが、美貌を武器に成り上がった原作とは違い、その内面が評価され成り上がるというのは

誰にも当てはまるようなストーリーになっており、現代的と言える。

また、この作品は配役がよく寝られている。監督によれば、始めにシンデレラストーリーを骨格として始めたため、その対照的な存在として受賞者に、

飛鳥、前々作でセンターの山下を起用している。また小説家には、小説家としても活躍する高山。また高山は今作で卒業するため、彼女が裏主人公的なポジションになっている。

賀喜の親友として、前作にセンターを務めた同じ4期生の遠藤が割り振られている。また筒井もスタッフとして、遠藤とともに仕事している様子が伺える。

4期生の早川、田村、清宮、掛橋にはパーティのダンサーとして役が与えられているが、結果的に賀喜が主役となることを考えるとそれに華を添えるという意味では適任だろう。

3期生には中間管理職的なポジションが多く割り振られているほか、1,2期生には賀喜の輝きを引き立てるよう司会や音楽のポジションが当てられている。

これも監督が乃木坂と向き合ってくれているからだろうというのがよく伺える。

また細いところもよくできており、ガラスの靴は賀喜の足仕様になっていたり、タクシーはかぼちゃ仕様になっていたりと細い演出がなされている。

またダンスパートには先ほどあげた『I see...』のダンスがオマージュされている。また、様々な色の紙吹雪や、衣装の色使いも想起させられるようになっている。

4:24の上から撮影された円形に広がるダンスは『シンクロにシティ』や『Sing Out!』でも使われた演出で非常に好評であった。

以上を踏まえると、この作品は過去の作品のよさを踏襲した上でさらなる良さを付加していった10周年を迎えた乃木坂46に大変相応しい作品となっている。

*ここの部分だけ別で書いたものを合わせたので雰囲気が違うかと思います。

のびしろ/CreepyNuts

Creepy Nutsが今年発売したフルアルバム「Case」収録の曲。昨年と今年で飛躍的な活躍を見せた二人を自虐的に現状を描きながらも未来を見据えた歌詞となっている。

昨年発売の「かつて天才だった俺たちへ」ではまだ何者でもない時の万能感と無限の可能性を秘めた時を’’天才’’と表現しており、考え方次第では誰しもがいつでも’’天才’’なのだという100ポジティブな曲だった。

一方で「のびしろ」では二人が30歳手前でオトナになる中で得たこととして、

サボり方とか甘え方とか

逃げ方とか

言い訳のし方とか

やっと覚えて来た身につけて来た

柔らかい頭

が挙げられている。社会性がないことを自虐的に描いていた「たりないふたり」の頃から成長して東京を受け入れ、大人を受け入れていく自分を描いてある。

一方で、身体はだらしなくなり、後輩たちとの向き合い方、社会との向き合い方が難しくまだまだできていない自分を描いている。

こういう部分をひっくるめて「のびしろ」と表現している。CreepyNutsの曲はその時々で核心をついてくるから非常に面白い。例えば自分自身にも後輩ができた時ことで向き合い方を考えたりするが、正解はわからないし、同期との良いぶつかり方もわからない。そんな中でこの曲は状況は違えど自分のモヤモヤ感を言語化してくれる曲となっている。

土産話/CreepyNuts

これも「Case」収録の楽曲。最後の曲がこの「土産話」である。この2年間の怒涛の活躍までを地元への”土産話”として表現している。結成から全く売れなかった時期、徐々に売れ出した時期、そして今を振り返る。やはり印象的な歌詞として

上坂のワンルーム晦日 ガキ使見ながら食うドミノ・ピザ

ライムスター武道館DVDの裏

眺めながら話してた”もしも”が...

なぁ相方、じゃこの先は? ホールにアリーナ?

またデカい山ガキ使にピザ? カウントダウン紅白

まぁ今年も年末空けとくわ...

である。同じ大晦日についてを語っているが、この数年の間での変化が明確にわかるバースとなっている。デカい舞台で成功し、ステップを着実に登り続けてきた今とまだ無名で憧れの存在だった頃の対比である。

有名な存在になった今を象徴するような曲でありCreepyNutsを聞く上では欠かせない曲となっている。

ただやはり二人っぽいのが、紅白は今年の活躍に反して出場ならず、かつガキ使は今年なくなってしまっている。ある意味で運を持っているかもしれない。

Pop Virus feat. MC.waka /星野源

星野源のANNのSPウィークのゲストがオードリー若林の時に生まれたスペシャルコラボでの曲となっている。

「Pop Virus」は2018年発売の楽曲である。

猿が人類になったのは音に意味を与え、「音楽」を生み出した時なのではないかというのがこの作品の主題になっている。この作品は以前から知っていたがこのラジオを聞いたことで頻繁に聞くようになったし、星野源をより聞くようになった。このコラボ曲の今の印象は音楽の多様性が凝縮体って感じがしている。オリジナルの楽曲が音楽のことについて語っている中で、popとHip Hopがうまい具合に調和しておりpopソングの抽象的にながらも普遍性を描く側面とHip Hopの自己を描く部分のいいとこ取りの作品となっている。ぜひオリジナルとコラボの両方を聞いてみて欲しい。

Sprite/OKAMOTO'S

星野源からハマ・オカモトに行き、辿り着いた曲。ちょうどアルバム発売の時期が近かったこともあり、CDを購入して一番聞いている。

この曲はアルバム「KNO WHERE」収録である。この曲の個人的な印象は「はじまり」である。自分は全くOKAMOTO'Sのこれまでを知らないがきっとこの曲の中で出会った頃を思い出して、今この瞬間までをたどっているのではないかと思う。この曲中では”君”という表現や”恋”という表現が用いられており、そのまま受け取ることで恋愛の曲と解釈できる。しかし、MVをみてみるとおそらくメンバーの過去を振り返るような作品になっていると考えている。

やりたいことなんてなくてもいい やらずにいられないからやるんだ

好きに生きて好きに死ねるなら 魂も差し出すよ

は音楽で生きていくことを示しているように感じ取れる部分である。こういったバンドのマインドが裏に潜んでいる作品ではないと思う。

直接聞いてもアウトロへの部分がとても印象に残る好きな曲だし、歌詞を考えながら聞いても非常に楽しい曲。

Poltergeist/ふぁんく,peko,KennyDoes,KZ,KOPERU,KBD,R-指定

年末に向けてめっちゃ聞いた曲。テークエムのアルバムに収録の曲であるが、梅田サイファーのメンバーが参加している。

この曲では自分たち(HIP HOP)を霊(Poltergeist)に例えた楽曲となっている。

この曲のテーマは一貫性があるのにバースが各々が個性的すぎる。

誰のバースをとっても面白いが個人的に一番刺さったのはR-指定であるので、是非紹介したい。

消したはずのテレビの中に 破り捨てた雑誌の裏側に

節目がち歩く街中に 溢れかえる俺らの話題

俺みたいな特級の呪霊は 時間も場所も何も選ばない

今となってはテレビ、雑誌に引っ張りだこのRの存在を象徴するようなバースである。自分自身で最強の存在である特級の呪霊と行ってしまっても遜色がないくらいの存在と思わされる。流行りにも乗っていくいあたりRらしい。

また次のバースは

邪険に扱ったお前 末代まで終わらない祟り

千日前刑場 黒門市場で培ったノリ

ここでは大阪時代でのR-指定を表している。フリースタイルバトルで猛者たちを倒してきた様子が想起される。今の人間臭さに溢れる彼とは違い、目の前に来たものを薙ぎ倒していくような言葉、貶してきたやつを完膚なきまでに倒していく様は最強の霊である。

そして次には東京に来て有名になっていく彼を表現する。

稲川の古巣から届けるトラウマな怪電波火曜日

泉の広場抜けて歩道橋から渋谷の仕置き場に

将門の首もふらすパンチライン 響かす玉ねぎの下に

稲川(淳二)の古巣=ANN 彼はオールナイトニッポンから有名になったことから

ANN0を経てラジオでの人気を確立したCreepy Nutsを象徴する。

泉の広場、歩道橋=大阪梅田駅

渋谷の仕置き場=NHK

NHKの跡地は処刑場であった

彼らが東京の地で有名になってきたのを象徴している。昔はバトルで活躍していたが、今は楽曲で将門さえも首をふらしていくという信念が感じられる。

ここのバースだけで端的かつ象徴的に表現している。

他のメンバーも個性的でかつスキルフルな楽曲となっており聞いていて楽しい楽曲。

Leave my planet feat.鋼田テフロン/テークエム

この曲はアルバム「THE TAKES」に収録されている楽曲。このアルバムの作品で一番初めにCNANN0の日本語ラップの紹介のコーナーで聞いたのが印象強い。この曲のすごいとことはめっちゃ切ない気持ちなのに何かに向かわせれくれるといういろんな面を兼ね備えているところだと思う。曲の全体としては完全にやられちまっている、どうしようもない自分自身を歌っている。それがただ浮遊しているだけで地球を離れていく宇宙船のように例えている。世界からも見放されたような感覚で、自暴自棄になる感覚が描かれている。しかし、後半には

朝にはちゃんと帰りますmy earth

だってこの星で生きなきゃいけないからさ

としている。何かを受け入れ何かを諦めて日々を生きなきゃならないのは誰しも一緒なんだと思わせてくれる楽曲。

一途/KingGnu

この作品と次の「FAMILIA」を通してつくづく常田大希は「愛」についてを描く天才だと思った。一概に愛とはいえどもこの作品では恋愛での「愛」を歌っている。この曲は劇場版呪術廻戦0の主題歌である。この作品は先日見に行ったが、常田の呪術廻戦へのリスペクトがよく伝わった。この曲が作品と結びつくことで話がしっかりと締まるように感じた。

サビに登場する

最後にもう一度

からはじまる部分の歌詞がとても良い。これ以上はネタバレになりそうなので何もいえない。映画を見て欲しい。心から純粋に楽しむことができるとても良い作品である。その後にこの「一途」を合わせて聞いて欲しい。

ちなみにエンディングソングである「逆夢」も良い作品なのでぜひ呪術を見た人はCDを買って欲しい。今なら呪術廻戦特装版が発売しているので。

FAMILIA/millennium parade

この「FAMILIA」は映画「ヤクザと家族 The Family」の主題歌として書かれた作品である。この映画がまずいい作品なのである。ヤクザとなって生きていく男を描いた作品なのであるが、リアルな人間関係が描かれる。難しい現代社会を描いている。ヤクザが主題となっているが根本にあるのは人の社会でのあり方というものを描いており、見ている中で非常に考えさせられた。しかも言葉にするのが難しいような感情になった。

そんな作品の主題歌である。前の紹介にも書いたようにこれは愛でも「家族愛」がテーマである。と言っても、家族というのは捉え方の問題で想像するような家族もあれば血の繋がりはなくとも、というのも扱うような広い解釈できそうである。

走馬灯に映る全ての記憶があなたで埋め尽くされたなら

もう思い遺すことはない

ここがとても好き。これくらいに人生を全うできたら幸せなんだろうと思える。今現在自分の葬式の時に流して欲しい曲。この曲を聞くとそれまで全うできるようにしなきゃと思ってる。

後この曲はミレパの「MILLENNIUM PARADE」に収録されているがこの作品は日本をテーマにアルバムが構成されている。一曲ごとでも楽しいが、アルバム単位で聞く楽しさが知れる作品。このほかにも「2992」や「Bon Dance」、「Fireworks and Flying Sparks」などかっけぇ曲が満載である。その中でも最後に収録されている「FAMILIA」は個性的な曲をまとめあげるのに相応しい曲となっている。ぜひおすすめしたい。

 

2021年を振り返って

  • 全体としてCreepyNutsの影響で日本語ラップの曲を聞くようになった
  • 昨年まで聞いてきた乃木坂46やKingGnuを継続して聞いていた
  • 今年の曲よりも過去の曲を聞くことが多かったと思ってる
  • 昔(10年前とか)の曲聞いてひっくり返りそうになることが増えた
  • 結局最近の流行がわからない。最近はやはりTikTokの時代なのだろうか。
  • 年々音楽楽しめるようになっているので良い。好きな曲を聞いてればいいやと思いがち

来年はどんな曲を聞くのか個人的に楽しみ。来年も頑張っておすすめを書きたい。